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★☆★━━━━━ 2006年1月のクリーミーレポート ━━━━★☆★
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老舗和菓子店の逆襲
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お正月になると、なんとなく「和」テイストのスイーツが食べたくなる…。
そんな日本人は多いのではないでしょうか。
そこで、今月は、老舗店の新しい試みを紹介しましょう。いわば、老舗和菓子店の逆襲。
新テイストのスイーツはきっと今のあなたの気分にフィットするはずです。
●○● あんを洋のテイストに融合させたTORAYA CAFE ●○●
老舗和菓子店の新しい試みといえば、まず最初に思い出されるのが、虎屋
ではないでしょうか。六本木ヒルズに開いたTORAYA CAFEは、
500年近い歴史を持つ虎屋がチャレンジしたお店として、大変な話題を
集めました。
ここで、ちょっと虎屋に関するうんちくを紹介すると、創業から数百年を
経ているという和菓子店はたくさんありますが、その中でも虎屋は大御所中
の大御所。虎屋の歴史は和菓子の歴史といっても過言ではありません。
1500年代後半に京都で創業した虎屋は長く皇室御用達の和菓子店とし
て君臨してきました。しかし、明治2年(1869年)に明治天皇の居住地
が京都から東京に遷り、首都が東京となったため、虎屋も遷都とともに京都
を離れ東京にやってきたのです。そしていまも昔も御所にお菓子を納め続け
ているのですから、なんという決意、なんという忠誠心なのでしょう。
さて、そんな虎屋のこれまでにない新タイプの店がTORAYA CAFE。
和と洋の垣根を取り払ったお菓子に挑み、和菓子に欠かせないあんを洋の
テイストに見事に融合させたお菓子類を提供しています。
例えば、「あんとチョコレートのフォンダン」。主役はあんで、チョコの
香りが脇役として主役を引き立てている一品です。「そうか、あんとはチョ
コレートとこんなにも相性が良かったのか」と実感できることでしょう。
「白あんのカステラ」もユニーク。隠し味に白味噌が使われているお菓子
です。「あんとチョコレートのフォンダン」もそうですが、TORAYA
CAFEのお菓子は、味もさることながら色も実に美しい。同じ色合いの異
素材を組み合わせて上品な味と色に仕立てる手腕は、まさに伝統のたまもの
です。
持ち帰り用のあんペーストもぜひ。応用範囲が広く、アイスにトーストに
ワッフル、クレープにと大活躍してくれるでしょう。
●○● くず餅の名店、船橋屋も新店にチャレンジ! ●○●
創業200年の老舗、船橋屋も、2005年2月に新しいお店をオープン
しました。広尾に誕生した新店の名は、船橋屋こよみ。店名は、太陽を巡る
時の流れ、大地の恵み、天空の平穏をあらわしているとか。意気込みを感じ
させるネーミングです。
甘味に徹しているTORAYA CAFEと違って、船橋屋こよみは甘味
に加えて食事もあり。スイーツだけでなくご飯もいただける場所なのです。
1階には、船橋屋名物のくず餅を始め、「マスカルポーネのゆるゆる杏仁豆腐」、
1ヶ月〜2ヶ月ごとに入れ替わる「こよみ季節のスイーツ」など、
テイクアウト用の菓子がずらりと並んでいます。
さらに、ユニークなのが2階のカフェ。「和バール」というスタイルで、
看板商品のくず餅をアレンジしたスイーツが堪能できます。例えば、「クリ
ームくず餅玄米フレーク添え」。くず餅にバニラアイスと玄米フレークを添
え、挽きたてのきな粉と黒蜜をかけていただく甘味です。ほかにも、「抹茶
黒豆ケーキと豆花のきな粉添え」「和三盆の豆花と抹茶ケーキのトライフル」
など、オリジナルスイーツがたくさん。ランチタイムやディナータイムに、
船橋屋に代々伝わる「伝統のにゅう麺」や、和風のダシを使って作る雑炊
「和リゾット」などご飯類も味わえるのは、「和バール」ならでは。老舗の
果敢な挑戦には脱帽!です。
●○● たい焼きに自分であんを詰める食べる!? ●○●
昔々の大ヒット曲「およげ!たいやき君」のモデルにもなった麻布十番の
浪花屋総本店が近くに開いたのが、ナニワヤカフェ。歴史こそ創業100年
と虎屋よりはずっと短く庶民的な店ながら、TORAYA CAFE同様、
あんこへのこだわりには並々ならぬものがあります。
ナニワヤカフェの人気商品は、あんとクリームのハーモニーが抜群の「浪
花屋ロール」(宇治ときなこの2種)や「小豆入りパウンドケーキ」。
さらに、「たいやき最中」も評判です。これは、小分けされた小さな
たい焼き型の最中に、浪花屋総本店の自家製あんが入った瓶がセットされて
いるお菓子。つまり、各自が自分でたいやきの形をした最中にあんを詰めて
食べるというわけです。
作る楽しみ、詰める楽しみも加わった「たいやき最中」は、1日に200
0個ものたい焼きを焼き、たい焼きの名店として高い人気を誇る浪花屋総本
店ならではのアイデアではないでしょうか。
和菓子店ではありませんが、1753年に創業したお茶の老舗、京はやしや
が2004年に青山に開いた茶カフェも注目したいお店の一つ。「モダン
チャノユ」をキーワードにしているだけあって、お茶の芳しい風味を味わえる
スイーツが用意されています。
もともと、京はやしやはチャレンジ精神旺盛な老舗で、1967年に京都
三条に開店した喫茶店では、日本初の抹茶パフェを送り出しました。抹茶を
使ったスイーツはいまは街にあふれていますが、その元祖が京はやしやなの
です。
抹茶パフェはもちろん、抹茶わらび餅、ほうじ茶プリン、抹茶黒豆ロール
ケーキなど、「さすがお茶の老舗」と拍手を送りたくなるラインナップ。
中でも、抹茶アイスと抹茶のワラビ餅、白玉と小豆がトッピングされた
「あんみつ」は京はやしやのスイーツにかける情熱が集約された一品といえ
そうです。
伝統を踏まえながら、さまざまな新しいスイーツを生み出してくれる老舗
店の挑戦は、スイーツファンにはうれしい傾向。これからも、伝統と革新を
融合させる和菓子店に期待したいものですね。
文責:三田村蕗子
■□■□■□■□ クリ−ミーレポート by nakazawa □■□■□■□■
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