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★☆★━━━━━ 2005年1月のクリーミーレポート ━━━━★☆★
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ドイツ菓子の魅力
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2005年は、日本におけるドイツ年。ある国にフォーカスして、文化、
科学、研究、経済のジャンルでアート、コンサート、会議、スポーツなど、
多くのイベントが開催される年は、これまでフランス、イタリア、トルコと
続きましたが、来年のサッカーワールドカップ開催を前に、今年はドイツが
選ばれました。
そこで今月は、日本人にも馴染みの深いドイツ菓子のエピソードをピック
アップしてみましょう。
●○● 80年以上前に日本に上陸したバームクーヘン
●○●
古くから日本に定着しているドイツ菓子、それはほかでもありません。
バームクーヘンです。
ドイツ語で「木のお菓子」を意味するバームクーヘンが日本で最初に作ら
れたのは、いまからなんと80年以上も前。来日したドイツ人の菓子職人、
カール・ユーハイムが日本にバームクーヘンをもたらしました。
その名前からわかるように、カール・ユーハイムは、大手ケーキメーカー、
ユーハイム(
http://www.juchheim.co.jp/
)の創始者。現在のユーハイムの
基礎を築き上げたお菓子がバームクーヘンなのです。
派手さはありませんが、堂々たる風格と重厚感にあふれ、ドイツ菓子らし
い趣のバームクーヘンは、紀元前の古代ギリシャの時代に作られていた小麦
粉で作った一種のパン、オベリアスがそのルーツなのだとか。細長くひも状
に伸ばして木の棒に巻き付け、 直火にかざして焼き上げるという作り方は
、現在の作り方を彷彿とさせます。15世紀〜16世紀になると、小麦粉に
加えて、蜂蜜や卵が材料に加わり、パンから菓子に進化を遂げ、17世紀〜
18世紀に現在のバームクーヘンのスタイルがほぼ完成しました。
作り方を簡単に紹介すると、主な材料は砂糖、バター、小麦粉。これらか
ら出来た生地を芯棒にかけては焼き、焼き上がったらまた生地をかけてを繰
り返して、あの美しい年輪模様を作っていきます。バームクーヘンが中央に
すっぽりと穴が空いているのは、芯棒を取り出したあとなのです。
ところで、ドイツには「バームクーヘンの街」があることをご存じですか
?ドイツ北東部のザクセン・アンハルト州最北部に位置するザルツヴェーデ
ルという小さな街です。この街の菓子店で18世紀末に生み出されたバーム
クーヘンが大評判となり、そのレシピがドイツはもちろん、オーストリアの
宮廷にまで伝わったと言われています。それだけに、バームクーヘンを看板
商品とする店が多く、古い町並みのあちこちにバームクーヘンを模したシン
ボルやモチーフが見られるとか。バームクーヘン好きなら一度は足を運んで
みたい街ですね。
●○● ザッハトルテはいつ生まれた!?
●○●
ドイツが誇るケーキとして忘れることができないのが、チョコレート風味
のスポンジにアプリコットジャムを効かせ、チョコレート糖衣でコーティン
グしたザッハトルテです。リッチな味わいで、世界的にも人気の高いこの
ケーキの由来については、2つの説があります。
一つは、1814年〜1815年にかけてウイーンで開かれたウイーン会
議の席上で初登場したという説。世界史の教科書に必ず登場するウイーン会
議は、ナポレオン失脚後のヨーロッパの再編を目的としていましたが、議論
がまとまらず、「会議は踊る、されど進まず」というフレーズでも有名です。
この節では、オーストリアの宰相メッテルニヒに使えていた菓子職人のフラ
ンツ・ザッハが考案し、会議の出席者に供したのがザッハトルテとされて
います。
もう一つの説は、ケーキの生みの親がザッハというのは同じですが、メッ
テルニヒのお屋敷に仕えていた1932年当時に生み出したというものです。
はたして、世界中のケーキファンを魅了する逸品が産声をあげたのは、
ウイーン会議の席上なのか、メッテルニヒのお屋敷だったのか。遅々として
結論が出ず、頭を抱えていた時欧州列強の代表者が、ザッハトルテの美しさ、
美味しさに触れて、会議が進み始めた、という方が話としては面白さがあり
ますが、現在、有力なのは後者の説です。
●○● 本家と元祖、2つのザッハトルテ
●○●
ザッハは、その後独立して、ウイーンにホテルザッハを開業。「本家ザッ
ハトルテ」と記したプレーン・チョコレート・メダルが飾られたザッハトル
テは、多くのファンをつかんでいきました。
ただし、ウイーンには、このホテルザッハ以外に、もう一つ、ザッハトルテ
を扱う菓子店があります。それが、日本にも支店があるデメル
(
http://www.demel.co.jp/
)。
王室御用達菓子司として、ハプスブルグ家の紋章をブランドマークとし、
200年以上の歴史を持つデメルでは、「本家ザッハトルテ」ならぬ
「元祖ザッハトルテ」と記したザッハトルテを作っています。
同じようなケーキがなぜデメルでも作られるようになったのか。そのいき
さつにも諸説あるのですが、有名なのが、ホテルザッハの跡取り息子エドワ
ルドとデメルの娘アンナが結婚して、レシピがデメルに流れたという説。
本当だったら、ロミオとジュリエットのようなお話ですが、どうやらこれは
後から面白おかしく作られた筋書きらしい。
それよりも、デメルの経営を引き継いだクリストフ・デメルが、事業がう
まくいかずに金策を練っていたエドワルドに、ザッハトルテの製造と「本家
ザッハトルテ」のメダルを飾る権利を買い取り、その代わりに資金供与を行
ったというのが本当のところのようです。
しかし、権利をめぐってホテルザッハとデメルは後に法廷で激しく対決。
7年間後に出された判決はホテルザッハに「本家」の製造販売を許可すると
いう内容でした。これを受けて、デメルは即座に「元祖」としてザッハトル
テを売り出し、ウイーンには本家と元祖の2つが存在しているというわけです。
ちなみに、2つの店のザッハトルテの作り方には微妙な違いがあって、
アプリコットジャムがスポンジの間にサンドされているのがホテルザッハ、
スポンジの上にアプリコットジャムを塗っているのがデメルのザッハトルテです。
なお、ホテルザッハのケーキは、このページ
(
http://wien.sacher.com/index_en.asp
)から注文できるので、日本に
いながら食べ比べることもできます。
さて、あなたはどちらがお好みですか?
文責:三田村蕗子
■□■□■□■□ クリ−ミーレポート by nakazawa □■□■□■□■
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