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★☆★━━━━━ 2004年6月のクリーミーレポート ━━━━★☆★
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お菓子に使うお酒探訪
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お酒は、お菓子作りには欠かせない材料です。味を引き立て、風味をつける
役割のお酒は、お菓子の世界の名脇役といえるでしょう。
一口にお酒といっても、その種類は和洋中さまざま。そこで今回は、お菓子
作りにどんなお酒が使われているのかを探訪してみました。
●○● お菓子作りのマルチプレーヤー ●○●
お菓子に使うお酒といって、まず誰もが想像するのが洋酒でしょう。
お酒は主に、発酵酒(米、麦、ぶどうなどの原料を発酵させてつくる酒)と
醸造酒(原料を発酵させた後、蒸留してつくる酒)、そして混成酒(醸造酒や
蒸留酒に香料や糖を加えてつくる酒)の3種類に分類されますが、洋酒でよく
使われるのは発酵酒と混成酒。発酵酒の中では、ブランデーとラム、混成酒の
中ではリキュールが代表格です。
ブランデーはケーキ作りにおいてはマルチプレーヤー的存在です。スポンジ
生地のケーキからチョコレートまで「何にでも使われる」という表現が大げさ
ではないほどの活躍ぶりです。
ラム酒もブランデーほどではありませんが、活躍度の高いお酒でしょう。ラ
ム酒を使ったお菓子としてもっとも有名なのが、ラム酒に漬け込んだフルーツ
を使ったフルーツケーキ。保存性の高い、英国の伝統的なお菓子です。
あまり材料を選ばないブランデーやラム酒と違って、やや相性の良さにこだ
わる(?)のが、混成酒のリキュールです。リキュールの種類は本当に多く、
その数はフルーツの種類だけあるといってもいいでしょう。オレンジから作る
オレンジキュラソー、黒すぐりの実を使ったカシスリキュール、さくらんぼの
果汁を発酵して作ったキルシュワッサーなどなどが主立った顔ぶれです。
リキュールは、お酒の材料でもある食材を使ったケーキに使用されることが
多く、たとえば、キルシュワッサーはもっぱらさくらんぼを使ったケーキ(キ
ルシュトルテ)に利用されます。レアチーズケーキやサバランなどほかのお菓
子に使われることもありますが、キルシュワッサーの風味を生かすには、やは
りさくらんぼを使ったお菓子が一番なのです。
洋酒の代表選手であるワインやウイスキーの用途は広くありません。赤ワイ
ンはフルーツのコンポートやチョコレートケーキに、白ワインはゼリーやムー
スに、ウイスキーはチョコレートボンボン、ビールはゼリーに使うというのが
もっともメジャーな活用例でしょう。
ぜひとも触れておきたいのが、白ワインの一種であり、食前酒として有名な
シェリー酒を使ったトライフルです。スポンジケーキにシェリー酒を含ませカ
スタードクリームとフルーツを重ねれば出来上がるトライフルは、フルーツケ
ーキ同様、英国の伝統的なお菓子。手軽でおいしい、シェリー酒の個性を最大
限に生かしたお菓子ではないでしょうか。
ウイスキーに関しては、ちょっと変わった使用例も見つけました。ウイスキ
ーの香りを効かせたプレーンなスポンジケーキがそれ
(
http://www.suntory.co.jp/whisky/factory/yamazaki/guide/factoryshop.html
)。
ビールにも、地ビールメーカーに同じようなスポンジタイプのケーキがあります。
左党にもイケル?お菓子なのかもしれませんね。
●○● スポンジケーキに多用される和のお酒 ●○●
和のお酒、つまり日本酒や焼酎はお菓子とはあまり縁がないー。
そんなことはありません。全国各地の蔵元さんたちは、愛情込めて作ったお
酒を甘いモノ好きの人にも味わってもらおうとお菓子作りにもチャレンジして
います。
ただし、お菓子の種類で多いのは圧倒的にスポンジケーキ。焼き上げたスポ
ンジケーキにたっぷりと日本酒や焼酎を染みこませて、そのお酒独特の香りが
漂うケーキに仕上げるーこれが一般的な利用法です。ブランデーやラム酒を使
うかわりに、日本のお酒を使って日本仕様のケーキに変身させているわけです。
アルコール度数の高い泡盛も同様です。日本酒や焼酎同様、スポンジケーキ
タイプが蔵元から発売されています。
スポンジケーキ以外で和酒の利用例を探すと、ありました。友人の料理研究
家によれば、古酒(日本酒を何年も寝かせたタイプ)をバニラアイスクリーム
に少量たらして食べると、実に美味なんだそう。私も試してみましたが、なか
なかの美味しさ、新鮮な発見でした。なんでもバニラアイスを作るときに、日
本酒を混ぜてもいけるのだとか。日本酒とアイスクリーム!?などと先入観を
持たず、一度試してみてはいかがでしょうか。
最後に、和洋中の「中」のお酒を取り上げてみましょう。
中華料理の店よりも、最近では中国茶のお店が熱心に中国酒を使ったお菓子
の開発に力を入れていて、その一つが、ホンロン
(
http://www.honglong.net/index.html
)の「紹興酒のフィナンシェ」です。
紹興酒というと、クセが強くお菓子との相性はどうなんだろうと最初は思っ
ていましたが、実際に食べてみると上品な風味。それでいて確かに「紹興酒」
の風味があり、ユニークなお菓子です。
紹興酒ほどクセがなく、もっとお菓子向きの中国酒としては杏露酒が挙げら
れます。杏仁豆腐やゼリーによく使われるお酒ですね。甘い杏の香りが効いた
杏露酒は、その風味の良さ、あまり材料を選ばない全方位的な性質から、お菓
子の専門家にはブランデーに代えてケーキ作りに多用する方も多いとか。
このお菓子にはこのお酒、そんな先入観からいったん離れていろいろとチャ
レンジすれば、お酒の風味を最大限に生かしたあなたなりの使い方がきっと見
つかるのではないでしょうか。
文責:三田村蕗子
■□■□■□■□ クリ−ミーレポート by nakazawa □■□■□■□■
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