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今月のメールマガジン
cream-dreams.com_クリーミーマガジン_2002/10号

■□■□■□■□ クリーミーマガジン by nakazawa □■□■□■□■

いよいよ中沢メールマガジンがスタートしました。
MerryFarmサイトより登録頂いた方々には「あれっ」と思われた方もいらっ
しゃるかも知れませんね。実はメールマガジンスタートにあたり、正式名称を
「cream-dreams.com」とさせて頂きました。
みなさんの"豊かな「食」生活の創造"の少しでもお役に立てればと願って
おります。どうぞよろしくお願い致します。


★☆★━━━━━ 今月のクリーミーレポート ━━━━★☆★
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<黄色いモンブランから茶色のモンブランへ―>
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 暑い夏も終わりを告げ、季節はすっかり秋に突入しました。秋の風物詩は
たくさんありますが、ケーキの世界で秋のアイテムといえば、なんといって
もモンブランです。ショートケーキ、シュークリームと並んで、日本のケー
キショップには欠かせない顔となったモンブラン―。今月は、このモンブラ
ンにスポットを当て、その進化の過程を紹介しましょう。

●○● 和洋折衷のモンブラン ●○●

 モンブランとはフランス語で「白い山」(mont-blanc)を意味します。
ドーム状に盛った茶色の栗のクリームと、その上にかけた白い生クリームや
粉砂糖をかけ、アルプスの秀峰モンブランの山頂に雪が積もった風景を模し
たケーキですが、お店によっては黄色い色のモンブランを見かけることも少
なくありません。いえ、一昔前は、黄色いモンブランの方が主流でした。
いったいどちらが本当のモンブランなのでしょう。

 発祥の地・フランスでは、モンブランは「モンブランオーマロン」(栗の
モンブラン)と称します。一部アルザス地方では、形がたいまつに似ている
ことから「トルシュ・オー・モンブラン(栗のたいまつ)」と呼ばれていま
すが、どちらにしても色は茶色、必ずラム酒を使います。

 では、どうして日本には黄色いモンブランが存在するのか。フランスでは
、栗の外皮はむいても渋皮は付けたままで煮て、クリームに仕立てます。と
ころが、「栗の甘露煮」文化の日本では、栗の渋皮を取り、そこにくちなし
で黄色に着色したというわけ。色の違いはそこから来ています。

 しかも驚くべきことに、日本のモンブランには、栗をわずかしか使わず、
(あるいはまったく使用せず)白あんを使い、香料をプラスして、栗のクリ
ーム状に見せていたものも多かったといいます。栗は素材として安いもので
はありません。原価率を押さえる意味あいもあったのでしょう。フランスの
モンブランとは似て非なるケーキですが、和菓子文化と西洋の食文化が融合
したこのユニークな一品は、まぎれもなく日本が生んだモンブランなのです。

●○● 日本女性を本場の味に目覚めさせたモンブランとは? ●○●

 日本のモンブランは、その構造もフランスのモンブランとは異なっていま
した。メレンゲの上に栗のクリームを乗せたのがフランス産なら、日本流モ
ンブランの土台はスポンジケーキ。柔らかいスポンジケーキに上に黄色いク
リームがトッピングされ、その上に白い生クリームがちょんと乗っている。
これを初めて世に送り出したのが、自由が丘にあるケーキ店「モンブラン」
です。

 黄色いモンブラン全盛から変化が見られるようになったのは、昭和40年代
に入ってから。日本の菓子業界に多大な影響を与えたフランス人パティシェ
、アンドレ・ルコント氏が来日したのを皮切りに、本格的なフランスケーキ
を作るパティシェが増え、同時に茶色いモンブランが広がっていきました。

 中でも、世の女性の関心を一気に集めたのが、昭和59年にオープンしたプ
ランタン銀座(http://www.printemps-ginza.co.jp/)1階「サロン・ド・
テ・アンジェリーナ」のモンブランです。材料も製法も、1903年にパリで創
業した「アンジェリーナ」そのまま。日本流にアレンジせず、甘さもフラン
ス並み。それもまた新鮮だったのでしょう。一大ブームを巻き起こしました
。これで、茶色のモンブランに目覚めたという女性も多いことでしょう。


●○● 有名パティシェはモンブランがお好き ●○●

 「アンジェリーナ」以降、茶色のモンブランはずいぶんと増え、優秀なパ
ティシェたちが次々と、伝統を踏まえながら独自のアイデアを加えたモンブ
ランを作り出しています。

 例えば、パティシェブームの先駆けとなった自由が丘「モンサンクレール
」(http://www.ms-clair.co.jp/)の辻口博啓氏は、ココナツのマカロン(
卵白、粉末アーモンド、砂糖でつくる軽い焼き菓子)の上に、砂糖を加えな
い生クリームを乗せ、その上にマロンクリームをかけたモンブランを提供し
ています。この店には店名を付けた「モンサンクレールの栗」という、栗を
パイで包んだ焼き菓子もありますから、辻口氏の栗に寄せる情熱がうかがえ
ます。

 ホテル西洋銀座時代に名を馳せたパティシェ・稲村省三氏は、独立後に開
いた東京・上野桜木町の「パティシェイナムラショウゾウ」では、あえてフ
ランス風にはこだわらず、土台にスポンジを使い、カスタードと生クリーム
をあしらったモンブランを「上野の森のモンブラン」と命名し、店の看板メ
ニューとしています。稲村氏のモンブランに寄せる思いも辻口氏に劣りませ
ん。

 各店のモンブランの特徴を知るなら、「モンブランの大解剖」
http://minozi.hp.infoseek.co.jp/index.html)というホームページがおすすめです。
イラストによるモンブランの断面図が掲載されていて、一見の価値あり、です。

 今年8月には、森永製菓(http://www.morinaga.co.jp/)が、エンゼルパ
ティシェシリーズとして、「プチ・モンブラン」を発売しました。加工菓子
の世界にモンブランがアレンジされるのも、白あんのモンブランを生み出し
た国・日本ならでは? 白あん入り、黄色いモンブランから、茶色のモンブ
ラン、さらには市販菓子へ―。モンブランの進化はまだまだ続きそうです。

文責:三田村蕗子

■□■□■□■□ クリ−ミーレポート by nakazawa □■□■□■□■

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