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クリム
僕が一度行ってみたいお祭りってなんだと思う?
ドリム
どうせ、食べ放題のお祭りかなにかでしょ。
クリム
違うよ。スペインのトマト祭!
町中トマトでいっぱいになって、みんな真っ赤っかになるお祭りだよ。
ドリム
知ってる!
私もトマト、投げてみたいな、楽しそうだもん。
クリム
よおーし、夏休みはトマト祭へ行くよ。
ね、ペロン
ペロン
ワン、ワン。
●街に120トンのトマトがあふれる!
スペイン東部の街、バレンシア郊外にブニョールという小さな街があります。
人口はわずか1万人。ふだんは静かなこの街に、毎年8月下旬、3万人を超える観光客が世界中から集まり、大変なにぎわいとなります。
観光客のお目当ては、
ラ・トマティーナことトマト祭
。120トンものトマトを投げ合い、誰もが頭のてっぺんからつま先までトマト一色になるその光景は、まるで具だくさんの巨大トマトスープのよう!
毎年ニュース番組で紹介されますから、ご存じの方も多いことでしょう。
トマト祭はその前夜から盛り上がります。屋台が並び、簡易遊園地が設けられ、人々は明日のトマト祭を待ちわびながら飲んで歌って食べて…の楽しい時間を過ごすのです。
今年のトマト祭は8月29日。午前11時に号砲が鳴り響くと、役所が用意したトラックからトマトが一斉に投げ入れられます。トマトの到着を楽しみにしていた人々は、トマトを投げ合い、足で踏み、みるみるうちに人も建物も、すべてが真っ赤に染まります。
●
ルーツは若者のケンカだった!?
このトマト祭、時間的にはどれぐらい続くのか、ご存じですか? 答えは「1時間」。わずか1時間でトマトの投げ合いはストップとなり、今度はトマトではなく強力な散水ホースを手にした職員たちが、トマト色と化した人々を洗い流していきます。さらに仮設シャワーも用意されているとか。
ただし、防水コートを着込んでも身体の隅々にまでついたトマトや匂いはなかなか消えません。それでも、リピーターが毎年数多く集まるのは、そのばかばかしいまでの楽しさの虜になるからでしょう。
他に類を見ない愉快なトマト祭は、1945年に始まりました。音楽隊のパレードが繰り出される中、現在トマト祭の中心地となっている広場で若者同士の間でケンカが発生。たまたまそこにあった野菜の屋台からトマトを取っての激しいバトルへと発展します。すぐに警察が静止しケンカはおさまりましたが、翌年もまた、若者グループはトマトを持参してトマトの投げ合い始めました。
再び警察が制止したものの、翌年もその翌年もまた同じような騒ぎが…。そしてついに1957年、トマトの投げ合いはブニョールの街が認めるオフィシャルなイベントとなり、年々規模が拡大していったのです。なんともユニークなルーツですね。
●
トマトはスペイン料理の大事なパートナー
トマト祭の主役トマトは、スペイン料理の90%に使用されている中心的な素材。アルボンガンデス(肉団子のトマト煮)やガスパッチョ(トマトの冷製スープ)などトマトの旨みをいかした料理はたくさんあります。
スペイン政府観光局
のホームページには地域別の食情報が満載ですから、ぜひチェックしてみてください。
もちろんトマトはスイーツとの相性も抜群。アイスクリーム、ゼリー、シャーベットなど口当たりの良いスイーツの材料として活躍してくれます。今回、吉田先生に作いっていただいたのは、トマトの自然な甘さを生かし、フランボワーズやライムを加えて仕上げた柔らかな砂糖菓子、パート・ドゥ・フリュイ。トマトの真っ赤な色がまぶしいスイーツでぜひ「スペイン」を感じてください。
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