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クリム
ドリム、ふだん何を食べているか言ってごらん。
君がどんな人だか当ててあげよう。
ドリム
??? いったいどうしたの?クリム。
変なこと言っちゃって。
クリム
サヴァランってフランスの有名なオジサンの
名セリフなんだよ。お菓子のサヴァランは彼の
名前を取ったんだって。
ドリム
彼が作ったお菓子なの?
クリム
うーん、そこまでは調べてないや。
よおし、サヴァランおじさんの時代に行って
調べてくるよ。ね、ペロン。
ペロン
ワン、ワン。
●希代の美食家に敬意を表したネーミング
バターと卵をたっぷりと使ったパン、ブリオッシュを切断し、中にラム酒を染みこませた大人のお菓子がサヴァランです。
フランスの希代の美食家であるブリア=サヴァランに由来したお菓子ですが、作ったのはサヴァラン自身ではありません。名パティシェとして一世を風靡したオーギュスト・ジュリアンが考案し、サヴァランの「舌」に敬意を表して、この名前を付けたとされています。
18世紀後半から19世紀前半にかけて活躍したサヴァランの本業は、法律家、政治家であり、パリ控訴裁判所の裁判官を務めた人物ですが、「食」に関する数々の著作があり、美食家としての名声がとどろいていました。だからこそ、新しく生み出された味を記念して、彼の名が冠せられたのです。
●
サヴァランが遺した哲学的名フレーズ
彼の著作でもっとも有名なのは
「美味礼賛」
です。彼は著作の中でこう述べました。
「誰かを食事に招待するということは、その人が自分の家にいる間中、その人の『幸福』を引き受けることだ」「ふだん、どんなものを食べているのか僕に言ってくれたまえ。君がどんな人なのか、言いあててみせよう」「食卓こそは人がその初めから決して退屈しない唯一の場所である」
いかがでしょう、思わずうーんとうならずにはいられない名フレーズ。後生に残る美食家であり、哲学家サヴァランならではの見識です。
●
サヴァランの原型はババにあり
オーギュスト・ジュリアンは、ババという焼き菓子をベースにサヴァランを作り上げたーーとされています。ババは、レーズンの入ったコルク型の焼き菓子で、オーストリアで生まれた後、フランスに広がりました。
「ババ」というちょっと変わった名前は、普及に一役買ったフランス・ロレーヌ地方の領主が、「千夜一夜物語」を愛読していたことから、「アリババ」にちなんで「ババ」とネーミングされたとか。
フランスに広がったババは、オーギュスト・ジュリアンが修行をしていた
「ストーレー」
というお店で現在の形に改良されました。この名門「ストーレー」で修行し、帰国後、恵比寿に
「トシ・ヨロイヅカ」
を開いたのが、パティシェ、鎧塚俊彦さんです。鎧塚さんのお店に行けば、ジュリアン直伝のレシピで作ったババが味わえます。機会があれば、ぜひ一度サヴァランの原型を味わってみませんか?
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