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ドリム
クリム。さっきから何を熱心に読んでいるの?
クリム
アガサ・クリスティの推理小説!食事のシーンがすっごく美味しそうなんだ。お腹がすいてきちゃった。
ドリム
ミステリーよりもそっちに関心があるわけね。
じゃあ、行ってみない?アガサのいる時代に。
クリム
大賛成! ペロン、頼んだよ。
ペロン
ワン、ワン。
●
無類の旅行好きだったアガサ
ポワロやミス・マープルといった個性的な名探偵が活躍するミステリー小説で知られるのが、「ミステリーの女王」こと、アガサ・クリスティです。
1890年生まれのアガサは、30才の時に「スタイルズ荘の怪事件」でデビュー、その後も力作を次々に発表します。生涯の作品数は、長編を66作、中短編に至っては156作。「彼女の販売部数を上回るのは聖書とシェイクスピアだけ」と称されるゆえんです。
作家として順調なデビューを切ったアガサですが、1926年、11日間にわたる謎の失踪事件を起こしました。この事件をモチーフに映画「アガサ 愛の失踪事件」や
TVドラマ「アガサ謎の失踪」
も製作されています。一時的記憶喪失に陥っていたとも言われますが、真相は闇の中。永遠に解決されることのないミステリーです。
彼女の作品は、
「オリエント急行殺人事件」
「ナイル殺人事件」
など映像化されたものも少なくありません。異国情緒豊かな土地を舞台に複雑な背景を持つ人物が錯綜するストーリー、巧みなプロットが映像化が続く一因です。実は、アガサ自身が無類の旅行好きでした。二番目の夫が考古学者であったことから、アガサも一緒に発掘旅行に出かけ、エジプト、シリア、トルコなどエキゾチックな土地に魅了されたとか。こうしたバックグラウンドが魅力的な小説に一役買ったのでしょう。
●
卓越した人間観察力と食の描写
第一次大戦中には薬剤師として働いていたこともあり、毒薬を使ったミステリーが多いのも、アガサの作品の特徴です。さらに、卓越した人間観察力。それから食に関する描写も忘れることはできません。
マフィンにスコーン、サンドイッチ。アガサは、小説の中にも美味しそうな食べ物をたくさん登場させました。その代表格が、
ミス・マープルシリーズの「バートラムホテルにて」
です。ロンドンの
ブラウンズホテル
がモデルとされるエドワード王朝時代の架空のホテルを舞台にした本格推理小説ですが。ここには、バターをたっぷりと使ったマフィン、シード・ケーキ、赤いイチゴジャム入りのドーナツがそれは美味しそうに描かれています。英国女性のアガサがお茶の時間をいかに大切にしていたかがよくわかります。読み終わった後、マフィンのある優雅なお茶の時間を楽しみたくなることは確実。ぜひ、手作りマフィンとともにご一読を。
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