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お菓子をめぐる冒険コラム

アマンド・ショコラ アマンド・ショコラのイラスト
ドリム さっきからいったい何を食べているの?
クリム アーモンドにチョコレートをかけたお菓子、アマンド・ショコラだよ。すっごくおいしくてやめられないんだ。いくらでも食べられちゃう。
ドリム それ、どこの国のお菓子なのか知っている?
クリム チョコレートだから、うーん、スイス?
ドリム そう、スイスのバーゼル市。でも、どうしてカカオを生産していないのに、スイスはチョコレート大国と言われるのかしら?
クリム よおし、今日はその謎を探りに行こうよ。
ドリム そうね。でも、チョコレートの食べ過ぎには要注意よ。じゃあ、ペロン、今日もよろしく!
ペロン ワン、ワン。

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クリムの紹介お菓子をめぐる冒険 ドリムの紹介お菓子をめぐる冒険 ペロンの紹介お菓子をめぐる冒険
アマンド・ショコラ
●バーゼル市の銘菓、アマンド・ショコラ
 チョコレート大国、スイスではさまざまなチョコが手に入りますが、その中で、バーゼル市の銘菓とされているチョコレート菓子が「アマンド・ショコラ」(Amandes Chocolats)。アーモンドをまるごと使ったこのお菓子は、一粒食べたらやめられないと評判です。
 作り方は要領さえつかめば意外に簡単。皮付きのアーモンドを一度カラメルがけし、その上から幾重にもチョコレートをかけて厚くして、ココアをまぶせて作ります。バーゼル市には、このお菓子を山盛りにして量り売りしたり、可愛い容器に詰めて売る店が多いのだとか。地元客や観光客にも大人気の「アマンド・ショコラ」が店頭を飾る光景、想像するだけでわくわくしませんか。
スイスがチョコレート大国になったワケ
 ところで、カカオの生産国でもないのに、なぜスイスはチョコレート大国になったのでしょうか。この国でチョコレートがはじめて作られたのは1819年。イタリア人の行商人が持っていたチョコレートに興味を持ったフランソワ・ルイ・カイエがジュネーブ湖畔に工場を作り、生産をスタートしました。
 やがて、ジャン・トプラーがはちみつの混入に成功し、スイスではチョコレートがますます進化していきます。さらに1875年、ダニエル・ピーターという青年が、友人アンリ・ネスレが開発したコンデンスミルクにチョコレートを組み合わせることを思いつき、固形でははじめてミルクチョコレートを完成させました。ちなみに、ピーターはチョコレート界の名門にしてパイオニアであるカイエ家の令嬢ファニーに思いを寄せていたといいますから、彼女への愛情が画期的な製品実現にうまく作用したのかもしれません。
 さらに、ロドルフ・リンツが苦労を重ね、チョコレートのなめらかな口当たりを実現し、スイスのチョコレートはさらに発展を遂げました。今日のチョコレートの工程は彼が生み出したもの。こうしてチョコレート大国としての基盤が築かれていったのです。バーゼル市の銘菓、アマンド・ショコラも、先駆者たちの発想と努力の上に誕生したお菓子といえるでしょう。

(吉田菊次郎先生著「西洋諸国お菓子語り」(時事通信社刊)より)